「若いうちに家を買うメリット、デメリットを教えてください」
Yahoo!知恵袋にも、こうした質問が数多く寄せられています。
20代・30代前半での住宅購入を考えたとき、「早く動くべきか」「もう少し待つべきか」で迷う方は少なくありません。
この記事では、知恵袋や専門家の意見を整理したうえで、実際に若いうちにマイホームを購入した人へのアンケート結果もあわせて、メリット・デメリットの両方を具体的に検証します。
「若いうち」とはいつを指すのか
明確な定義はありませんが、一般的には20代〜30代前半での住宅購入を「若いうちの購入」と呼ぶことが多いです。
国土交通省の調査でも、住宅ローンを組んで注文住宅を購入する人の平均年齢は44歳前後となっており、30歳未満での購入は全体の1割程度にとどまります。
つまり、この年代での購入は決して多数派ではなく、だからこそ「早すぎるのでは」という不安の声も多く上がります。
若いうちに家を買うメリット
ローンの完済年齢が早まり、老後の計画が立てやすい
知恵袋でも繰り返し挙げられているのが「ローン返済が早く終わり、老後の計画を考えやすい」というメリットです。
35年ローンを組んでも、29歳で借りれば完済時は64歳。
定年前に完済できることは、老後の固定費を大きく抑えることにつながります。
住宅費の総額を低めに抑えられる傾向がある
若いうちは収入がまだ低いため、必然的に借入額も控えめになりやすく、結果として住宅費の総額が低めに済むという指摘も知恵袋では見られました。
無理に背伸びした物件を選ばずに済むという意味では、若さゆえの制約がメリットに転じるケースです。
団信を若く健康なうちに付けられる
住宅ローンを組む際に加入する団体信用生命保険(団信)は、年齢が上がり健康リスクが高まるほど、条件が厳しくなったり保険料が上がったりする傾向があります。
若いうちに契約することで、この団信をスムーズに付けられるというメリットもあります。
若いうちに家を買うデメリット
引っ越し・住み替えの自由度が下がる
知恵袋の回答でも「引っ越しなどの動きがとりづらい」という指摘が繰り返し出てきます。
転職や転勤、家族構成の変化があっても、住宅ローンが残っている状態での住み替えは、住居費の二重負担につながるリスクがあります。
老後、家の老朽化とどう向き合うかという問題
「早く建てればそれだけ古くなる」という知恵袋の声にもある通り、若いうちに建てた家は、老後を迎える頃には築30〜40年を超えていることになります。
建て替えか、大規模リフォームか、住み替えか。老後の選択肢として、この判断が新たに必要になる点はデメリットとして押さえておくべきです。
収入が減っても返済額は変わらないリスク
住宅ローンは基本的に、契約時に決めた返済額を毎月払い続ける仕組みです。転職や病気などで収入が減った場合でも、返済額は変わらないため、生活が苦しくなるリスクがあります。知恵袋でも「収入が減っても、基本的に毎月の支払い額が変わらず、生活苦になるかもしれない」という体験談が寄せられていました。
実際に若いうちに購入した人は、どう感じているか
理屈だけでなく、実際に20代でマイホームを購入した人たちは、これらのメリット・デメリットをどう実感しているのでしょうか。
実際に20代でマイホームを取得した方へアンケートをとったところ、こんな声が集まりました。
【アンケート概要】
調査方法:クラウドソーシングサービスを通じたアンケート調査
調査対象:20代でマイホーム(注文住宅・建売・マンション等)を購入した方
有効回答数:100件の回答のうち、精査の結果90件を有効回答として採用
実施時期:2026年9月
本アンケートでは、なりすまし回答や適当な回答を除外するため、次の2つのチェックを設けました。
①生年・購入年・購入時年齢の整合性チェック
「生年」「マイホームを購入した年」「購入したときの年齢」を別々の設問でたずね、3つの数値に矛盾がないかを確認しました。これにより、実際には20代で購入していない、あるいは回答内容に矛盾がある回答を除外し、100件の回答から90件を有効回答としています。
②実在しない制度名を混ぜた選択肢チェック
「購入のきっかけ」の選択肢の中に、実際には存在しない架空の制度名(「住宅ローン即時完済控除制度」)をあえて1つ紛れ込ませました。内容をよく読まずに適当に回答している場合、このような架空の選択肢にも違和感なく反応する傾向があるためです。有効回答90件のうち7件(7.8%)がこの架空の選択肢を選択しており、該当する回答は「購入のきっかけ」の集計からは除外して分析しています。
紹介する口コミは「若いうちにマイホームを建てて良かった点・後悔した点があれば教えてください」といいう質問への回答です。
メリットを実感している声
完済年齢の早さや老後の安心について、実感を語る声が多く見られました。
20代で購入することによって、ローンの完済年齢が定年後にならないように設定できました。また家族が増え、子どもも活発になってきたところでしたので、戸建てを購入することでのびのびとした育児をすることができました。(28歳・中古戸建て)
早いうちに決断をして良かったと思います。ローンにも癌団信を付けることができ、年齢が上がって健康へのリスクが増えてから契約するよりは20代で良かったと思っています。大きな後悔は今のところないですが、ひとつ言うと金利がとても悪くなってきており、今後返済で苦労する様子が浮かんでいるのでもう少し貯金を貯めてローンを減らせていたら良かったなあと思うことがあります。(27歳・注文住宅)
早いうちに家を購入して老後に完済し、資産として残す、賃貸マンションに移り住んだり購入して管理したり選択肢が増えたらいいと思っているから。(29歳・中古戸建て)
子供が2歳の時に建てましたが、早くローンを終わらせたいと感じている今、逆にもっと早い段階で建てればよかったなと思います。(27歳・中古戸建て)
デメリット・後悔を感じている声
一方で、収入面の不安や、若さゆえに見落としがちな検討不足への後悔も見られました。
当時は半ば勢いで購入したところはあったが、子どもが小さいうちで、まだお金に余裕があったため、買ってよかった。今現在の経済状況だと到底購入できなかったので、はやいうちに決断してよかった。後悔している点はローン返済額。変動金利でローンを組んだが、返済額が5年目以降で当時より1万増え、かなり家計を圧迫しているので、もう少し安い建売でも良かったのかなと思っている。(29歳・注文住宅)
収入に対しての負担が大きい。住宅ローンがなかったらもっと旅行や趣味にお金を使うことができて色んな経験ができ人生豊かになったと思う。(27歳・新築建売戸建て)
賃貸の家賃を払い続けるより、自分の持ち物にお金を払うことに満足感を感じています。しかし、老後まで住宅ローンを払い続けることには不安を感じています。(28歳・注文住宅)
子どもが生まれ、もっと広い家でのびのび育てたかったこと。マイホームの購入に憧れがあったこと。月々の固定費を下げたかったから購入したが、固定資産税や維持費が大変。(27歳・新築建売戸建て)
「良かった点」と「後悔した点」が両方ある、というリアルな声
実際には、メリットとデメリットのどちらか一方だけでなく、両方を同時に実感している人が多いのも特徴です。
25歳で建売戸建てを購入した当時は、まだ若い年齢で大きな決断をすることに不安もありましたが、結果的には良い選択だったと感じています。職場までの距離が短くなり、毎日の通勤ストレスが大幅に減ったことが一番のメリットでした。また、賃貸では気を使っていた生活音の問題がなくなり、自分のペースで過ごせるようになった点も満足しています。一方で、固定資産税やメンテナンス費用など、購入前には深く考えていなかった支出が思ったより多く、資金計画をもっと細かく立てておけばよかったと感じる部分もあります。それでも、20代のうちに住まいを確保できた安心感は大きく、総合的には前向きな決断だったと思っています。(26歳・新築マンション)
25歳で家を買ったときは、正直「少し早いかな」と思う気持ちもありました。ただ、当時は共働きで収入が安定していて、家賃を払い続けるより資産になるものを持ちたいという思いが強く、勢いも後押しして決断しました。良かった点は、若いうちから返済を始められたことで、将来の負担が軽く感じられることです。一方で、後悔しているのは、もう少し周辺環境を丁寧に調べておけばよかったという点です。購入した翌年、近くの道路が拡張されて交通量が増え、静かな環境ではなくなってしまいました。それでも総合的には、20代で決断したこと自体は間違いではなかったと感じています。(25歳・新築建売戸建て)
賃貸に比べ広いし綺麗、便利なのはとても良かったと感じています。基本的には満足していますが、当時20代でそこまで考えていなかったのもあり、即決し他の物件を見なかったこと・収入の点からペアローンを組まざるをえなかったのは後悔してます。(28歳・新築マンション)
20代で家を購入してよかったと思うのは、子どもが小さいうちから家族でのびのび暮らせたことです。多少子どもが騒いでも周りを気にしすぎなくていいですし、好きなように家具を置いたり、家を自分たち好みにできるのもよかったです。逆に、もう少し後になってから購入してもよかったかなと思う部分もあります。当時はまだ先の生活まで具体的に考えられていなかったので、今になって「収納はもっと欲しかったな」「この間取りにしておけばよかったな」と思うことがあります。それでも、若いうちから家族で過ごす場所を持てたことはよかったと思っています。(25歳・中古戸建て)
結論:メリットとデメリットは表裏一体。資金計画次第で差が出る
知恵袋の意見、専門家の指摘、そして実際の購入者アンケートを総合すると、「若いうちに家を買う」というのは、単純に良い・悪いで判断できるものではないことが分かります。
- 完済年齢の早さや団信の入りやすさは、若いうちに買う明確なメリット
- 一方で、収入減少への弱さ、住み替えの自由度の低さ、老後の家の老朽化への備えは、事前に考えておくべきデメリット
- 実際の購入者の多くは、メリットとデメリットの両方を同時に実感している
つまり、「若いから買うべきか」ではなく、「今の収入・将来の変化を踏まえて、無理のない計画が立てられるか」が本質的な判断基準だと言えます。
まずは自分の場合の資金計画を確認してみませんか
若いうちに動くにしても、勢いだけで決めてしまうと、アンケートで見られたような「もっと比較すればよかった」「間取りをもっと考えればよかった」という後悔につながりかねません。
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