注文住宅の建築中、現場に顔を出したり職人さんに差し入れをするのは、気遣いや感謝の気持ちを伝えるだけでなく、トラブルを未然に防ぐためにも非常に大切でした。
実際、注文住宅を建てた経験者50人に「成功の秘訣」を聞いたところ、現場に顔を出すことを挙げた人がいました。
クラウドワークスを使い、注文住宅で実際に家を建てた方50人を対象にアンケートを実施しました。
アンケート調査内容
- 「注文住宅を通してこれだけはやっておくべきと言える成功の秘訣は何だと思いますか?」
※同様の回答は集約し、読みづらい箇所は一部訂正・編成しています。
この記事では、現場見学や差し入れを行う際に押さえておくべきマナーやタイミング、また私が実際に体験した現場トラブルとその回避エピソードを交えてご紹介します。
現場見学のマナーと注意点
現場見学する際に私が配慮したことを注意点としてまとめました。
作業中に声をかけるのは休憩時間を見計らって
私は平日に現場見学が可能でしたが、作業中はできるだけ避けるように配慮しました。
大工さんの休憩は午前10時、午後3時頃が目安ですのでそのころを目安にいきました。
歩きやすい服装
男性は特に問題ないと思いますが、女性の場合足元が悪いのでヒールなどは避けた方が良いでしょう。
また引っ掛かりやすいような服装も避けた方が無難です。
小さな子どもを連れて行く場合は安全面に十分注意
私の息子は当時保育園児で6歳でした。
ある程度分別がつく年齢でしたがそれでもかなり気をつかいました。
構造を建築する段階は危険な面も多いので現場の迷惑にならないよう最大限の配慮が必要です。
写真撮影は職人さんに一言断った
現場見学の際は、ブログ用の写真撮影も行いました。
私はあらかじめ営業担当者さんに写真撮影の許可を得ていました。
また現場でも大工さんに一言断りを入れてました。
実体験:建築中の現場見学の必要性と持参するもの
外壁の色が危うく上下逆になるところだった
我が家は外壁を2色にしました。
「ルミナードロンテナチュラルホワイト」&「シュクールビター」の白と茶2色。
打ち合わせ時、上下の配色に悩んでいました。
- 一階が茶色だとどっしり見える
- 一階が白だと明るく見える
とアドバイスをもらい夫婦で悩んだ末、一階を白・二階を茶に決定。
ところがある日現場につくと逆に施工を始めたばかり。
すぐさま現場監督さんにその旨を伝え作業をストップ、事なきを得ました。
現場見学の際はメジャーや重要な寸法を控えた書類を持参しチェックする
一階のリビング収納・二階の書斎の収納用に無印のスタッキングシェルフを購入しはめ込み設置する予定でした。
現場見学で寸法を確認した際、「図面の通り〇〇×〇〇で良いんですよね?」と聞かれたのでokを出してしまいました。
それから数カ月。
完成をまじかに控えていたため、無印のスタッキングシェルフ購入前に寸法を確認したところ何度図っても寸法が狭いんです。
急遽、作り付けの棚に変更してもらい、結果オーライ、金額も安く抑えられて良かったのですが、現場見学の際は、メジャーや重要な寸法を控えたものを持参ししっかりと確認することの大切さを痛感しました。
差し入れの必要性と最低限のマナー
差し入れは義務ではありませんが、職人さんとの関係を良好に保つうえでとても有効です。
私が差し入れで配慮した点を紹介します。
差し入れのタイミングと頻度
頻度:毎回でなくてもOK。見学の際に合わせて持参するのが自然です
私は週一回現場に顔を出しました。
その際に1週間を目安に食べられるようなお菓子類を持参しました。
差し入れしないから手抜きされるなんて心配はないと思いますので、建築主の心遣いの範囲でいいと思います。
タイミング:10時・15時の休憩時間がベスト
私は現場見学の時間には配慮しました。
大工さんの手を止めさせるのは悪いと思い、基本的には10時、15時の休憩時間を見計らいました。
どうしても都合がつかない場合はそれ以外の時間に行ったこともありましたが、特段嫌がられたことはありません。
段ボールにつめて持参するのもあり
毎回差し入れをビニール袋に入れて持参する人もいれば、適度な段ボールにいれて置いてくる人もいます。
段ボールに持参するメリットは次回、減り具合を見てお菓子などを適時追加することができるからです。
どんなものを差し入れした?
手が汚れていても食べやすいもの・個包装など
手が汚れていても食べやすいものに配慮しました。
例えば個舗装で食べやすいおせんべいなど。
一度に食べきらなくても良いもの・日持ちするもの
例えば夏場にアイスは冷めたくていいかなぁ・・・なんて考える方がいるかもしれませんが、溶ける前に食べきらなくてはいけません。
休憩時間を見計らうならありかもしれませんが、食べたくなくても今すぐ食べなくてはいけないものは避けました。
季節に合った飲み物を選ぶ(夏は冷たいお茶やスポーツドリンクなど)
夏場に暖かいお茶は論外ですが、水分が欲しい夏場に水分を奪うバームクヘンなどは避けたほうが良いですよね。
差し入れにおすすめの品
夏:冷たい麦茶、スポーツドリンク、塩飴など
夏場は冷たい飲み物が喜ばれると思います。
実際、冷たい麦茶・スポーツドリンクなどは喜ばれました。
塩飴なども良いかもしれません。
個舗装のものを選べば、好きな時に長く食べてもらえます。
冬:温かい缶コーヒー、甘い焼き菓子
冬はやはり暖かいものが喜ばれます。
我が家は缶コーヒーと、暖かいお茶をミックスして持参しました。
コーヒーが苦手な方もいると思うので念のためです。
また休憩時間を見計らって、肌寒い日に肉まんを人数分持参したのもすごく喜ばれました。
通年:リポビタンDなどのエナジードリンク
私はリポビタンDを箱でたまに差し入れました。
1週間に一度の頻度で訪問する場合、箱サイズで持参すると喜ばれると思います。
トラブルを防ぐために建築主ができること
打ち合わせは記録に残しましょう。
注文住宅は決めることが多くあります。
打ち合わせ期間が長くなるとA案⇒D案と仕様が変化することもしばしばあります。
そのため「打ち合わせ内容」を営業マン・建築主で共有することが大事です。
大手ハウスメーカーならそういう仕組みが出来上がっている場合もありますが、中小ハウスメーカー・工務店の場合、営業マンの裁量に任されていることもあるので、打ち合わせ内容はしっかりと記録することが大事です。
誰しも「勘違い」や「思い込み」はあるものです。
それは建築主も工務店やハウスメーカーも同じです。
ヒューマンエラーはあるものという前提でミスを回避するために「打ち合わせ」は記録にしっかり残しておきましょう。
頻繁に現場に顔を出しましょう
打ち合わせ段階で意思疎通がうまくいっても現場に上手に伝わっていない可能性があります。
そのために現場に頻繁に顔を出すことが大事です。
我が家のように最低でも週1回現場に顔をだすことで大きなトラブルになる前に未然に防げる可能性も高まります。
差し入れは現場との良好な関係を構築する潤滑油
差し入れは現場の大工さん・施工関係者さんとの良好な関係を構築する潤滑油です。
差し入れもらっていやだという人はほとんどいないと思います。
何がもらえるかというより「気をかけてもらっている」という気持ちが嬉しいと感じるからです。
顔が見えれば「この人の家をつくっているんだ」という気持ちが芽生えるでしょうし、動機付けになることは間違いないと思いますよ。
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