こんにちはアベです。
こんな疑問にお答えします。
新築⇒引き渡し前の住所変更【タイミングと注意点】
新築引渡し前の住所変更に関する法律は住民基本台帳法
住民基本台帳法によると転入・転居した人は14日以内に届け出をすることとされています。
(転入届)第二十二条 転入(新たに市町村の区域内に住所を定めることをいい、出生による場合を除く。以下この条及び第三十条の四十六において同じ。)をした者は、転入をした日から十四日以内に、次に掲げる事項(いずれの市町村においても住民基本台帳に記録されたことがない者にあつては、第一号から第五号まで及び第七号に掲げる事項)を市町村長に届け出なければならない。(転居届)第二十三条 転居(一の市町村の区域内において住所を変更することをいう。以下この条において同じ。)をした者は、転居をした日から十四日以内に、次に掲げる事項を市町村長に届け出なければならない。
法的にはこのように定められている一方で、住宅ローンを実行するために新住所での住民票を求められます。
なぜ「新築引渡し前」に住所変更を求められるのでしょうか。
解説しましょう。
新築引き渡し前に住所変更をするメリット
では一般的に行われている新築の住所変更の流れを図で説明します。
図に示すように新築引き渡し前1週間前後で住所変更するのが通例とされています。
住民票を事前に移すことを求められる理由は「住宅ローン実行の条件は居住していることが条件」だからです。
住宅ローンは、居住用に使用することを条件に貸し出されており、そのため、他のローンと比べて金利が低く設定されています。
金融機関は、新住所に住民票を移動させたことで、居住用に使用すると判断します。
したがって、新住所の住民票が必要になることが多いです。
私達にとってもメリットがあります。
参考:新築引渡し前の住所変更で得られるメリット
- 旧住所で所有権保存登記・抵当権設定登記を行うと再度住所変更の登記が必要になるが、その手間が省ける(司法書士に依頼すると2~3万費用負担も増える)
- 登録免許税が安くなる
住宅ローン実行の条件であることから「新築引き渡し前の住所変更」が通例とされています。
表題登記と住所変更のタイミング
引き渡し前に住所変更することの意味を説明しました。
ところでマイホームが完成間近になったら建物表題登記を行う必要がありますよね。
建物表題登記とは?
建物表題登記とは、建物の物理的な状況を、登記簿という登記所に備え付けられた公の帳簿に登録する手続きの事を言います。
ここでいう物理的な状況とは、建物の所在・家屋番号・種類・構造・床面積の事であり、これらを登記簿に登録する事により、どれくらいの大きさでどんな形状 の建物なのかが明らかになるわけです。また、建物表題登記では、これに加えて、その建物の所有者や新築年月日なども登録されます。
なお、新築建物の所有者は、新たに建物が生じた日から1ヶ月以内に建物表題登記を申請しなければなりません。(不動産登記法第47条第1項)
この登記の申請を怠った場合には、10万円以下の過料に処されることがありますので注意が必要です。(不動産登記法第164条)首都圏測量登記事務所より引用
建物表題登記は土地家屋調査士の部門ですが司法書士に依頼すれば紹介してもらえるので我が家は司法書士経由でお願いしました。
建物表題登記は足場が撤去され水周りや内装のクロスを貼り終える頃が目安です。(図ではほぼ完成としていますが)
ハウスメーカー担当者が教えてくれます。
司法書士を自分で探す場合はこれより早めに準備を進めましょう。
建物表題登記は「旧住所」で行って構いません。
参考:建物表題登記を旧住所で行っても良い理由
建物表題登記には所有者の住所や氏名も記載されます。
旧住所で登記した場合でも引渡時の所有権保存登記で「新旧の移動がわかる住民票」を添付して登記することで書き換えられる仕組みだからです
建物表題登記の完了をもって交付される住宅用家屋証明書は、所有権保存登記の必要資料です。
別々に依頼すると面倒なので1人の司法書士経由で頼むとスムーズでしょう。
新築引き渡し前の住所変更の流れと注意点
ここからは私の体験談をまとめました。
転入届・転居届提出する
私は同一市町村内に新築しました。
そこでまずは転居届けを今住んでいる区役所に提出しに行きました。
必要書類は「本人確認書類(免許証など)・印鑑 ・国保保険証」の3つでした。
※国保以外の方は「保険証」は不要です。
同一市町村内への引越しだったのでこの1回で住所変更手続きが完了しました。
参考:同一市町村以外の場合
今お住まいの市町村に「転出届」を提出します。必要書類は「本人確認書類・印鑑・国保の人は保険証」です。これによりが「転出証明書」交付されます。
「転入届」と「転出証明書」を新築を建てる役所に提出します。
冒頭説明した通り転入・転居届けは引っ越してから14日以内と定められています。
私も役所に転居届けを提出したとき「引っ越しましたか?」と確認されました。
「引っ越していません」と答えると当然役所も法に則って処理しなければいけないので「認められません」と答えるしかありませんよね。
登記関係書類も準備する
転居届を提出したら役所から次に「国保」に回ってください等と案内されますので流れに乗れば簡単に手続きは完了します。
ここで私が失敗したのは書類を何度も取りに行く羽目になったことです。
このタイミングで「所有権保存登記・抵当権設定登記」に必要な書類も準備しておくと手間が省けますよ。
司法書士に頼む場合、建築主が用意する必要書類は以下の通りでした。
チェックリスト
- 印鑑証明書
- 住民票
- (建物表題登記を別に頼んだ場合住宅用家屋証明書も必要)
新住所で所有権保存登記を行う場合「新旧の移動履歴が分かる住民票」が必要です。
同様に新住所で所有権保存登記を行う場合抵当権設定登記に使う印鑑登録証明書も新住所である必要があります!
必要な部数を司法書士に確認しましょう。
ポイント:新住所の印鑑登録証明書の利用目的
役所の窓口で印鑑登録証明書や住民票を請求する場合「利用目的」を記載させられました。
私は一瞬戸惑いました(汗)
銀行提出としました。突っ込まれませんし車のローンでも利用しますからね
ポストを用意しておく
超重要です。
住所変更が行われると役所から確認書類が送られてきます。
この際ポストが無いと郵便局は配達しません。
私はこれで失敗しました。
郵便局に止めておいてくれたので助かりました。
配達先なしとして役所に返送されるとかなり面倒なことになりそうです。
「氏名」「住所」を表記した簡易的なポストでもいいので必ず設置しておきましょう。
氏名が確認できない場合も配達されないからです。
もし今建物表題登記前の段階で外構の見積り手配が済んでいない場合ちょっと急いだほうが良さそうです。
ポストはもちろんですが駐車場の外構などは引越し後に行うとかなり不便だからです。
コンクリートの養生期間は10日前後必要なので、工事期間中10日くらい駐車することが出来なくなるからです。
これも失敗しました。余計な出費&保育所の送迎に苦労しました。
外構のプラニングがまだの方は早めに動くと余計な出費を増やさずにすみますよ。
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新築引渡し前の住所変更で免許はどうする?
この一連の手続きで私は免許証は旧住所のままで行いました。
免許証の住所変更は後回しでも問題ありませんでした。
免許証の住所変更は法的には以下の通り「速やかに」と規定されています。
氏名や住所等、免許証の記載事項に変更が生じた場合には、速やかに変更届けを出して、変更に係る事項の記載を受けなければなりません(道路交通法第94条第1項)。届出等を行わなかった場合には2万円以下の罰金、又は科料に処せられることがあります(道路交通法第121条第1項第9号)。
転居による住所変更の申請は、免許証のほかに新住所を確認できるものが必要となります。新住所が記載された住民票や保険証などがよいのですが、なければ新住所に本人宛に届いた消印付き郵便物、また住所が確認できる公共料金の領収証などでもかまいません。
私は引っ越しが完了後最短の休日に免許証を書き換えました。
最寄りの警察署にいけばすぐに新住所を裏書きしてもらえます。
引き渡し日とローン
私はフラット35を利用したので「ローン実行日は引渡日」でした。
私が利用した楽天銀行では、住宅ローンの金銭消費貸借契約書をかわすための必要書類は融資実行(=引渡し日)の13営業日前までに用意する必要がありました。
またその前に司法書士との面談も必須条件でした。
そこでも各種書類を用意する必要があるので事前に確認をとると余計な手間を省けますよ。
新築が完成したら快適な生活が待ってます。もう一ふん張り頑張ってくださいね!