こんにちはアベです。
今回は大事なマイホームを託す工務店をどうやって選べば失敗しないのか、工務店の選び方について記事にしました。
35坪2000万の注文住宅ブログ【知っておきたいポイント:まとめ】
【マイホーム】工務店の選び方【重視したポイント&決め手】
工務店の選び方【確認しておきたいポイント】
対応エリアと工務店の所在地
工務店は地域密着型で経営しているため施工エリアが限定されているのが通例です。
希望する工務店がマイホームの建築希望地域をカバーしているか確認しましょう。
また同県内を施工可能エリアとしている場合でも工務店の所在地によって得意とする地域に特徴があります。
例えばA工務店は県北、B工務店は県南など。
マイホーム完成後のアフターフォロー等も視野に入れると出来るだけ近い工務店を選ぶ方がリスクが低いです。
企業の安定度と継続性
大手ハウスメーカーに比べて心配なのが企業の安定度でしょう。
安定度を推し量るうえで指標になるのが「年間建築棟数」です。
建築棟数が多い工務店はキャッシュフローが潤沢ですから経営が安定している指標の1つと言えるでしょう。
また「住宅完成保証制度」に加盟しているか確認するのもポイントです。
注文住宅の請負契約を締結した登録事業者様が住宅の完成前に万が一倒産等により工事の継続が不可能になった場合に、お施主様が支払った前払金や工事の引継ぎにおいて生じる増嵩工事費用を、住宅あんしん保証が保証証書記載の金額を限度にお支払いすることで、工事の完成を支援する制度です。本制度は、お施主様に「万が一」でも安心して請負契約を締結する環境を整え、第三者機関の保証を受けることができる事業者であることのアピールに活用いただけます。
契約を急かせたり、大幅に値引きをするからと入金を迫るような工務店はキャッシュフローがひっ迫している可能性があるので要注意です。
私は工務店の創業年数も参考にしました。
顧客からの信用がないと長年地元で仕事を続けるのは簡単なことではないからです。
そんな工務店であれば新築以外のリフォーム等の収益源もあるはずですし、経営も安定するでしょう。
災害時の対応などを考えると所在地が遠い工務店は最初から除外して考えました。
自社施工かどうか
建築に携わったことが無い私にとって一番心配だったのが施工です。
そこで自社大工がいる工務店を選ぶ際に重視しました。
工務店も下請けに仕事を依頼するケースがあるからです。
私が依頼した工務店は某ハウスメーカーの下請けの仕事もしていたようです。
担当者との相性
実際にたくさんのハウスメーカーや工務店に足を運ぶとわかりますが担当者との相性はとても大事です。
こちらの気持ちを汲んでくれるか、ミスが生じた時に真摯に対応してくれそうな人か、その場しのぎで嘘をつかないか、担当者の人柄はマイホームの完成度を左右します。
提案力&住宅の性能
いくら人が良くても提案力が無くてはいただけません。
あなたのご家族が楽しく暮らせる間取りはどんなものなのか一緒に考え提案してくれる経験や知識を持っているかはとても大事です。
お話をすればすぐにわかると思いますよ。
またいくら提案力が高くてもお家そのものの性能が低いと健康的&快適な住まいにはなりません。
住宅の性能にどれだけ力をいれているかも判断基準にしましょう。
選んだ工務店を絞りこむ際に重視したポイント
隙間が少ないお家かどうか
参考:C値とは
C値とは、住宅の気密性能を表す数値のことです。
その家の大きさ(面積)に対して、どの程度の面積のスキマが存在するのかを表した数値になります。
ですので小さい数値の方が、気密性能が良いことになります。
夏涼しく冬暖かい家を作るため「高気密・高断熱」が大事です。この高気密に関係するのがC値です。
平成21年に、省エネルギー基準が改正されC値は削除されたのですが、住宅の性能を判断する上で有益なので以下に引用しました。
区分 地域 C値(単位 :cm2/m2) 1 北海道 2 2 青森県・岩手県・秋田県 2 3 宮城県・山形県・福島県・茨城県・栃木県・群馬県・新潟県・ 富山県・石川県・福井県・山梨県・長野県・岐阜県・滋賀県 5 4 埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・静岡県・愛知県・三重県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県・鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・香川県・愛媛県・高知県・福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県 5 5 宮崎県・鹿児島県 5 6 沖縄県 5 wellnesthome様より引用
このように、各地域毎に基準があります。
コストパフォーマンスも大事なので地域基準をクリアしているかを判断材料に工務店選びの1つの基準にしました。
冷暖房の効きが良い家かどうか
隙間が少なくとも魔法瓶仕様じゃないとすぐ冷めちゃいます。
これを示したのが「UA値」です。
参考:UA値とは
外皮平均熱貫流率(UA値)は、住宅の内部から床、外壁、屋根(天井)や開口部などを通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値です。
つまり、熱損失の合計を外皮面積で除した値で、値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高いことを示します。
冷暖房の効きが良いかどうかは「断熱材の施工や種類」「サッシの種類」に影響されるので工務店を選ぶ際の参考にしました。
具体的にどのくらいのUA値を目指すべきかは以下の基準を参考にすると良いですよ。
地域区分 1・2 3 4 5 6 7 代表都市 札幌 青森市・盛岡市 秋田市・山形市・長野市 仙台市・宇都宮・福島市・新潟市 東京都23区・さいたま市・大阪市・名古屋市 和歌山市・下関市・高知市・長崎市 断熱等級7(G3相当) 0.20以下 0.20以下 0.23以下 0.23以下 0.26以下 0.26以下 断熱等級6(G2相当) 0.28以下 0.28以下 0.34以下 0.34以下 0.46以下 0.46以下 HEAT20(G1) 0.34以下 0.38以下 0.46以下 0.48以下 0.56以下 0.56以下 断熱等級5(ZEH基準) 0.40以下 0.50以下 0.60以下 0.60以下 0.60以下 0.60以下 断熱等級4(平成28年基準・次世代省エネ基準) 0.46以下 0.56以下 0.75以下 0.87以下 0.87以下 0.87以下 から引用・再編
あなたのお住まいの地域がどこに該当するかは国道交通省:地域区分新旧表で確認できますよ。
これから家を建てる方は最低でもZEH基準以上を希望すると良いですよ。
G1、G2と基準を上げるほどより快適になりますがそれだけ費用負担が増します。
断熱材を丁寧に施工してくれる工務店かどうか
断熱材は施工にも左右されるので種類よりも信頼できる大工さんかどうかを重視しました。
マイホームで使われてたのはアクリアネクストというグラスウールの断熱材です。
グラスウールはリサイクルガラスが原料で「法定不燃材」ですから燃えにくい素材です。
グラスウールはロックウールと並んで法定不燃材です。不燃材として建築基準法で定められた17の建築材料の1つにグラスウール板があります。
不燃材料とは、火をつけて燃えないものとは限定できません。国土交通省が定めた不燃性能基準(不燃試験や発熱性試験ほかで規定)に合格すれば不燃認定を取得できます。グラスウールに火をつけた場合、接着剤が炭化し煙が上がりますが、燃えるわけではありません。
一方でデメリットは
- 水分に弱い
- 発砲ウレタンフォーム(泡状)に比べると隙間無く敷き詰めにく
なんて言われまています。
ハウスメーカーで最近良く見かける断熱材に「発砲ウレタンフォーム」もあります。
現場で吹き付ける泡タイプの断熱材。
こちらの写真はフリー素材から頂いたもの。隙間無く敷き詰められる(断熱性を高めやすい)ことがメリットです。
ただし火気に対するリスクがあります。
セルロースファイバーという断熱材もあります。
古紙を再生したもので断熱性・遮音性・吸排湿効果にも優れた断熱材といわれています。
一長一短ですので断熱材の種類より丁寧に施工してくれる工務店かどうかを重視しました。
樹脂サッシは絶対条件に
熱伝導率が低い断熱材を使っても窓がアルミサッシでは高断熱の家とはいえません。
アルミの熱伝導率はなんと!236です。
天然木が「0.12(杉など)から0.19(ぶな)」なので、かなり熱伝導率が高いことが分かると思います。
樹脂サッシの熱伝導率はアルミニウムの1/1000
樹脂サッシ工業会より
このことからペアガラスの樹脂サッシは高断熱住宅を建てる上で譲れないところです。
断熱材も重要ですが高断熱住宅にするなら使用されるサッシの種類は重視しました。
耐震性
耐震性を客観的に評価できる耐震等級を重視しました。
参考:耐震等級とは
- 耐震等級1
極めて希に(数百年に一度程度・震度6から7程度)発生する地震力に対し倒壊しない。
希に(数十年に一度程度・震度5程度)発生する地震力に対し損傷しない。
- 耐震等級2
等級1で耐えられる地震力の1.25倍の力に対して損傷を生じない。
- 耐震等級3
等級1で耐えられる地震力の1.5倍の力に対して損傷を生じない。
我が家は耐震等級3の家を工務店に頼みました。
柱も防虫処理をしなくても良い木の中心部を使っているとのことでした。
地震が来ても安心感が違うので耐震等級を重視してよかったと今は思います。
工務店選びの決め手は信頼できる担当者でした
工務店選びの決め手は担当してくれた設計士さんが信頼できる人だと感じたからです。
いくらカタログ上のスペックがよくても施工が雑では意味がありませんよね。
最後は人の手なのでやはり信頼できる人じゃないと安心して任せられないと考えたからです。
信頼できる担当者の見極め方
信頼できると感じたのはこんな点からです。
- 言ったことを受け入れてくれた(実現可否は別)
- 無理なことは無理と教えてくれる=安請け合いしない
- 約束を守る
- 応対が早い
こんな点が決め手になりました。
言ったことを受け入れてくれる
実現の可否は別として建築主の希望を受け入れようと努めてくれるかは重要です。
注意ポイント:信用できないパターン
「予算が××万円なんですよ。」
「お客さんの年収なら××万円までいけますよ!大丈夫です!」
こういうことをやすやすという言うような営業担当者は却下ですね。
我が家の設計士さんは私が考えたクローゼットの寸法などを嫌な顔をせず取り入れてくれたり、コスト削減・思い出作りのために色々な提案もしてくれました。
私が考えた間取りをベースに調整してくれたので家族皆が満足できるお家に仕上がりました。
あなたやご家族の希望・気持ちに寄り添う姿勢があるかどうかが大事です。
無理なことは無理と言ってくれる
無理なことは無理と提案してくれるのは「プロ意識」の裏返しです。
あなたのマイホームが成功するためにプロの視点で「こうすべきでない」という提案も時に必要です。
「建築主の希望通りにすればクレームにならないからいいや」という姿勢で仕事をしているような営業担当者は要注意です。
約束を守らない人物は要注意
当たり前ですが約束を守らない人は信用できません。
打ち合わせ段階から約束を守らない人は建築中のトラブルも懸念されます。
言ったことをやらない人も要注意ですね。
応対が早い
ルーズな人ほどレスポンスも悪い傾向にあると思います。
家づくりにおいてすぐに連絡をとりたい場面って結構あります。
例えば
- 建築現場で打ち合わせとの相違があり確認したい
- 銀行に提出する書類があるから相談したい
など。
レスポンスが遅すぎるのは考えものです。
こんな点を考慮して私は選びました。
工務店とハウスメーカーの違い
工務店だから大手ハウスメーカーに劣っているという訳ではないと私は思います。
私が工務店で家を建てて感じたことをまとめました。
工務店の経費削減努力
- 展示場に出店しない替わりに、自社で建築したオーナーさんの家で完成見学会を行う
- 社長の家をお客様に見せている
- 建築資材を標準化して材料の無駄を省いている
- パンフレットなどを簡素化し経費を削減している
一方大手ハウスメーカーは
- 展示場に出店
- 販売促進用のノベルティグッズが豪華(お土産でもらえる)
- パンフレットも豪華
- テレビCM
- イベント開催&ご招待
など多額のお金をかけています。
これらのコストを回収するために価格は高くなりがち。
またブランドに信頼感・安心感があるため、高めの値段設定がなされているのでしょう。
心配なら建築中の現場を見せてもうのもありです。
大手ハウスメーカーなら安心とは限らない
私がマイホームを依頼した工務店は、某大手ハウスメーカーの下請けの仕事もしているとのことでした。
結局大手ハウスメーカーの建物も施工するのは地元工務店という場合もあるのです。
大手ハウスメーカー=安心という思い込みはむしろ危険かも知れません。
工務店の探し方
工務店は地域密着型で経営している会社がほとんどです。
広く情報を集めるためには「ネット&住宅情報誌」を併用しましょう。
私も併用しました。
また工務店はローコストハウスメーカーと価格が競合しますので幅広く比較検討することをおすすめします。
【家のカタログや資料を一括請求したい】おすすめサービスの特徴・特典を徹底比較【実体験あり】
工務店を選んで後悔したことは?
正直仕上がりは大満足で後悔もありません。
施工も丁寧で近隣住宅への配慮も申し分ありませんでした。
しいて言うなら、住宅設備のランクが標準仕様では中程度です。
私は「安全性&快適性が高い家=良いお家」だと考えるので住設のグレードが低い点は気になりません。
気になる点は追加でグレードアップすれば良いだけですよね。
マイホームに何を求めるか何を重視するかは人それぞれです。
あなたのご家族みんなが笑顔になれるマイホームを建ててくださいね。