こんにちは、アベです。
注文住宅を建てた経験者50人を対象に「注文住宅でやってよかったこと」を聞いたところ「ハウスメーカーを比較検討したことがよかった」と答えた方が多かったです。
そこでこの記事は「実際にハウスメーカーを比較検討してよかった」という生の声を紹介しながら「注文住宅を比較検討する際のポイント・選び方」をまとめました。
※記事の信ぴょう性
アンケートはクラウドワークスを使い、注文住宅で実際に家を建てた方50人を対象に実施しました。
アンケート調査内容
- 「注文住宅を通してこれだけはやっておくべきと言える成功の秘訣」は何だと思いますか(記述式)
※同様の回答は集約し、読みづらい箇所は一部訂正・編成しました。
では具体的に見ていきましょう。
35坪2000万の注文住宅≪まとめ≫
注文住宅の比較ポイントとは?
施工技術の高さをチェックする方法
建築業界とかかわりのない建築主にとっては施工技術が高いのか確認するのは難しいです。
そこで以下3つの方法で施工技術が高いのか、信頼に値する企業なのか判断するのをおすすめします。
構造見学会に参加する
構造見学会とは、実際に建築中の現場を公開して、構造を見学できるイベントです。
構造等の説明は理解が難しかったですが複数社比較できて選べたのは良かったと思います。
ハウスメーカーが現場を公開できるのは自信がある裏付けといえます。
- 柱の間隔や金物の使い方
- 断熱材の種類や施工
など素人っでも「丁寧さ」「雑さ」はある程度わかりますし複数の現場を見学する機会があればハウスメーカーの違い・特徴を理解する手助けになります。
現場の整理整頓を見る
現場が散らかっている場合、近所からクレームにつながる恐れがありますし、作業の質も疑いたくなります。
道具や資材が整然と並んでいる現場は、職人の意識が高いと考えられますので重要な判断基準です。
第三者機関のチェックを導入しているか
住宅を建築する際に義務化されている検査は以下の2つ
- 「建築確認申請(行政または指定確認検査機関)」
- 瑕疵担保責任保険加入に伴う検査(JIO、住宅あんしん保証など)
前者は図面が建築基準法に適合しているかの検査で現場確認はありません。
後者は、構造と雨漏りに関して最低限の品質を担保するための検査で10年保証に対応するためです。
注文住宅の検査の流れ
- 建築確認申請(法的に必須)
【図面審査のみ】建築基準法に適合しているかを審査(役所または指定確認検査機関) - 設計住宅性能評価(任意)
【図面審査のみ】耐震性・劣化対策・断熱性能などの10項目を評価
(1と2の設計図をもとに工事開始) - 瑕疵担保保険の現場検査(法的に必須)
【現場検査 2回程度】
1.基礎配筋検査(基礎の鉄筋が正しく配置されているか)
2.構造体検査(柱や梁など構造躯体が設計通りにできているか) - 建設住宅性能評価(任意)
【現場検査 4回以上】
1. 基礎配筋検査
2. 上棟後の構造検査(柱・梁・筋交いなど)
3. 防水検査(外壁・屋根など雨水の侵入確認)
4. 完了検査(設計通りに完成しているか) - 長期優良住宅の申請(任意)
【図面審査のみ + 一部現場確認あり】
認定基準:耐震性、断熱性、省エネ、劣化対策、維持管理性など
多くは書類ベースで審査されるが、一部工程で現場確認がある自治体も - 完了検査(建築確認の最終チェック・法的に必須)
【軽度の現場確認】
建築確認申請の通りに建物ができているか、最終的な検査
この他、地盤調査の第三者チェックもあります。
このように注文住宅の検査項目の多くは「図面審査」ばかりなのです。
ですから、建築中の施工状況も評価対象となるの建設住宅性能評制度を取り入れているハウスメーカーの方が安心かもしれませんね。
また、建築主自らが第三者機関と契約し施工の品質管理を行うホームインスペクション(住宅診断)制度の利用も検討するとなお安心でしょう。
価格の透明性と予算内での建築計画
注文住宅の価格は非常にわかりにくい点があります。
例えば坪単価が90万円と聞いていても、付帯工事費を除いて安く見せかけている場合もあります。
予算内で建築計画を進めるために総費用ベースで価格を比較するのが大切です。

各ハウスメーカーの費用感を把握するなら、過去の建築主の情報が役立ちます。
以下の記事では私の総費用はもちろん、大手ハウスメーカーの建築主さんのご協力を得て見積もり・間取り図を公開しています。
費用感を知りたい方は参考にしてください。
注文住宅の総費用を調べる
アフターメンテナンスの内容と重要性
人材が豊富な大手ハウスメーカーほど契約通りに定期点検が実施されているようです。
一方で、中小規模の住宅会社では担当者・ハウスメーカーによって定期点検の対応はまちまちです。
以下は主なハウスメーカーのアフターメンテナンスを比較した表です。
ハウスメーカー | 初期保証期間(構造躯体) | 無償点検頻度 | 延長保証条件 | 見積もり・間取り |
---|---|---|---|---|
積水ハウス | 30年 | 3ヶ月・1年・2年・5年・10 年・15年・20年・25年・30年 | 有償メンテで最大60年 | 積水ハウス30坪 |
一条工務店 | 20年 | 10年、15年、20年 | 有償点検・工事で30年 | 一条工務店30坪 |
住友林業 | 30年 | 3ヶ月・1年・2年・5年・10 年・15年・20年・25年・30年 | 有償メンテで最長60年 | |
大和ハウス | 30年 | 1ヶ月・1年・2年・5年・10 年・15年・20年・25年・30年 | 有償メンテで最長60年 | 大和ハウス37坪 |
ヘーベルハウス | 30年 | 3ヶ月・1年・2年・5年・10 年・15年・20年・25年・30年 | 有償メンテで最長60年 | |
パナソニックホームズ | 35年 | 3か月・1年・2年・10 年・15年・20年・25年・30年・35年 | 有償メンテで最長60年 | |
タマホーム | 10年 | 3か月・6ヶ月・1年・2年・5年・10年 | 有償メンテで延長可 | タマホーム30坪 |
アイ工務店 | 20年 | 3か月・1年・2年・5年・10年・15年・20年 | 有償メンテで最大30年 | |
アキュラホーム | 20年 | 3か月~半年後・1年・2年・5年・10年・20年 | 有償メンテで延長可 | |
桧家住宅 | 30年 | 6ヶ月・2年・5年・10年・15年・20年・25年・30年 | 有償メンテで最大30年 | 桧家住宅30坪 |
※ご契約前に最新の保証・メンテナンスをご確認ください。
一条工務店は公式での無償点検頻度は、上記のように掲載されていますが、実際には2カ月訪問、2年訪問を受けたという記事もあります。
地域や営業担当者によるばらつきがあるのかもしれません。
その他ハウスメーカーは公式サイトの情報を引用しました。
このように、大手ハウスメーカーのアフターメンテナンスを比較すると初期保証はほぼ30年が標準ですが、延長には有償メンテナンスが必要です。
定期点検、アフターサービスを重視したいなら大手ハウスメーカーがおすすめです。
中小工務店や、大手ハウスメーカーでも地元企業がフランチャイズ展開しているようなハウスメーカーの場合、アフターサービスにはあまり期待しないほうが良いかもしれません。

営業担当者の対応と説明の質
私の経験からも注文住宅における営業担当者の質は成否を左右します。
私は信頼できる一級建築士さんのお陰で納得のいく家づくりができました。
自分に合う会社や担当さんをとことん探した。仲良くなった担当さんでも疑問はしっかりと伝え間違っている所はしっかりと指摘して良い関係を築けるようにした。
信頼できる担当者を見つけることが口コミからも重要だとわかります。
一方で当ブログで紹介している桧家住宅でお家を建てた方(【桧家住宅】30坪・総額を公開!4年住んでわかった満足点・決める前にここには注意して!!)は担当者の対応にかなり苦慮されたようです。
同じハウスメーカーでも担当者によって満足度が変わることも・・・。
ハウスメーカーだけでなく一緒に家づくりを進める「営業担当者」が信頼に値するのか見極めるのは大事なポイントです。
なお担当者の年齢が若すぎて不安・・・などという声もたまに耳にしますが、営業所のバックアップ体制にもよります。
元大手ハウスメーカー営業マンの方に「信頼できる営業マンの特徴」や「担当者交代の現実」を伺ったので、担当者選びに不安がある方は以下2つの記事も参考にしてみてください。
さらに詳しく
さらに詳しく
他の顧客の評判や口コミを参考にする
ハウスメーカーの評判を知る上で非常に役立つのが口コミ・評判ですので積極的に収集しましょう。
私のブログでもハウスメーカーごとに建築主にヒアリングを行い、総費用いくらかかったのか?営業担当の対応や建築中の様子、実際の住み心地などをヒアリングしたので参考にしてくださいね。
積水ハウス・一条工務店などの口コミをさらに詳しく
注文住宅を比較検討する際のステップ
予算の設定と資金計画の立て方
ハウスメーカーはあなたの年収を基に「銀行から借りられる額」で資金計画を立てがちです。
ですが大事なのは「銀行から借りられる額」ではなく「無理なく返済できる予算」です。
無理なく返済できる予算を基に資金計画を立て、複数社と比較検討することで適正な価格で家を建てることが大切です。
地元の工務店とも相見積を取ったことが良かったです。地元の工務店は、住宅メーカーの下請として仕事を請負っていることも多くハウスメーカーのノウハウを持ってる工務店は結構います。マージンがない分ハウスメーカーと同じクオリティでより安く施工することが可能です。
他社比較をすることで住宅価格の引き下げ交渉が出来きて良かったです。しかも複数の提案があるためその中から良いアイデアを採用していくことで理想の住宅に近づいていくことが実感出来ました。
ハウスメーカーを複数比較検討するのに便利なサービスがタウンライフ家づくりです。
タウンライフ家づくりはお家にいながら複数社から無料で「間取り・土地・資金計画書」の提案が受け取れます。
どんな資料がもらえるのが具体的な口コミ・評判は以下記事にまとめています。
タウンライフ家づくりの評判をさらに詳しく
無理なく返済できる資金計画を詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてくださいね。
無理なく返済できる額の求め方をさらに詳しく
住宅性能(耐震性・断熱性)の比較方法
候補のハウスメーカーの特徴をExcelにまとめその表をもとにどこのハウスメーカーが一番自分たちの理想の家を建てることができるのか比較検討しました。
住宅の性能は客観的な数値で表せるので一覧にして比較するのも良いでしょう。
耐震性は耐震等級で客観視できます。
断熱性能は「冷暖房効率」に直結する指標で、C値・UA値などがあります。
具体的な数値・指標は以下記事でまとめていますので、気になる方は参考にしてください。
さらに詳しく
設計・デザインの自由度と対応力
規格型との違いを見極める
私も色々なハウスメーカー・工務店を回りましたが、価格を抑えたハウスメーカー・工務店の中には規格住宅をベースに一部カスタマイズする形のところもあります。
本当の意味での「完全自由設計の注文住宅」なのか、ある程度のプランの中から選ぶ「セミオーダー型」かを事前に確認しましょう。

設計士・コーディネーターの提案力も重要
建築主の希望を実現できるのは魅力ですが、一方で、プロの視点からの提案やアドバイスが受けられるかも重要です。
私も信頼できる設計士さんのおかげで納得いく家づくりができました。
さらに詳しく
また、優秀なインテリアコーディネーターが在籍しているような住宅会社を選べば、おしゃれでより暮らしやすく、美しい住まいになるような提案も期待できるでしょう。
柔軟な対応力が理想の家づくりには必要
設計がいくら自由であっても「変更への対応力」や「工事中の柔軟性」も見逃せないポイントです。
例えば、
- 工事途中での軽微な変更に柔軟に対応してくれるか
- 法的・構造的な制約がある場合に代替案を提示してくれるか
- 施主のこだわりに対して真摯に向き合ってくれる姿勢があるか
など、施主の想いに寄り添う姿勢があるかどうかは、その担当者が信頼に値するか見る上で重要なポイントです。
企業の信頼性と安定性の確認方法
企業の信頼性・安定性を確認することは「倒産リスク」を把握するために重要なポイントです。
会社の規模や実績を確認する
ハウスメーカーの実績を確認する上で一番簡単なのは「年間棟数」です。
年間棟数が長年にわたり安定していると安心できます。
また設立年数が長いほど、それだけ多くの顧客に支持されてきたという証でもあります。
財務状況や上場の有無
上場企業や大手グループに属しているハウスメーカーなら、経営基盤が安定していると推察することができます。
一方で、未上場の工務店は、倒産リスクがあります。
実際に以下の記事では建築した工務店が倒産してしまいアフターフォローを受けられなくなり後悔したという声がありました。
注文住宅で後悔を避ける秘訣をさらに詳しく
帝国データバンクや東京商工リサーチなどで信用調査を受けているケースもあるため、気になる場合は調べてみると良いかもしれませんね。
保証制度・アフターサービスの充実度
万が一に備えて、住宅完成保証制度に加入しているか確認するのも大切です。
また長期的なメンテナンスも重視したい方は長期保証制度・定期点検の仕組み・体制を調べてみましょう。
ハウスメーカー選びのフローチャート
注文住宅を比較する際のポイントや選び方を紹介してきました。
では実際にどのようにして進めていけばいいのだろう・・・そんな疑問をお持ちのあなたに「土地がある方」「土地がない方」別にフローチャートを作成しました。
具体的に何から始めればいいのか明確になりますので気になる方は以下記事もご覧ください。
さらに詳しく
よくある質問(FAQ)
注文住宅の比較検討にかかる期間は?
一般的には「情報収集期間に3か月」「会社選別期間に3か月」「プランニング3か月・工事期間6カ月」と言われています。
情報収集期間や会社選別期間を効率的に進めるには一括して資料を集められるサービスの利用が便利です。
間取り・資金計画書が無料でもらえるなど、各社様々な特典などが用意されています。
注文住宅の一括請求サイト:サービス・特典などを詳しく見る
比較検討時に注意すべきポイントは?
見積もりは「自分の希望」に合わせて取ること
住宅の価格は、建築時期、使用する資材、間取りや延床面積によって大きく変動します。インターネットや知人から得た過去の見積もりは、あくまで参考程度にとどめ、あなたの要望を反映させた正式なプランで見積もりを取りましょう。具体的な条件を出して比較することで、価格だけでなくコストパフォーマンスも見えてきます。
「坪単価」だけに惑わされない
「坪単価」が安く見えても、付帯工事費が別で安く見せかけていたり、別途諸費用がかかるため、総額で比較することが大切です。
坪単価に含まれる内容が会社ごとに異なる点にはくれぐれも注意しましょう。
標準仕様とオプションの違いを明確にする
同じ価格帯でも、標準仕様のグレードやオプションの範囲は会社によって異なります。
標準で付いてくる設備や断熱性能、アフターサービスの内容など、「中身」もしっかり比較することが重要です。
契約前に「変更対応力」と「設計自由度」も確認
自由設計といっても、実際には規格型の間取りしか対応できない会社もあります。
どこまで柔軟に変更可能なのか確認しましょう。
契約後の変更やキャンセルは可能?
着工前であれば間取りや設備の変更はギリギリまで可能です。
ただし本契約に先立って設計料を取られるケースもあります。
また、部材を発注済の場合、不可だったり、追加費用が請求される場合もあるでしょう。
それに伴い工期が延長するリスクもあります。
本契約後のキャンセルは原則として解約金が請求されるでしょう。
契約内容は事前に必ず確認しましょう。
注文住宅成功のポイントをさらに詳しく